不動産売買仲介営業マンの一日と仕事内容(売買仲介の実態)

不動産業界に興味のある方向けに、
今回はドラマ「家売る女」でも登場する
不動産売買仲介営業マンの実態についてまとめてみる。

1、不動産売買仲介営業マンの一日スケジュール
(暇な日バージョンと忙しい日バージョンの2つを紹介。)

2、売買仲介は結果が全ての実力主義の世界(仕事内容)

 

売買仲介は仕事のできない営業マンほど暇である。
逆に仕事のできる案件の多い人ほど忙しく、収入の格差は激しい。

知識も経験もない新人社員に会社の大事なお客様(膨大な広告費を投資して集客した会社の反響客)を任せてもらえるはずはない。
新人がまず最初にする仕事はポスティングやオープンハウス(現地販売)といった方法で自分のお客様を増やすことだけだ。
「お部屋探し」の賃貸と違ってお客様の本気度が違い、一生に一度の高額な買い物への不安を抱えているため、客は不動産のプロをこちらに求めてくる
頼りにならない信用できない営業マンはお客様に切られてしまうのが当たり前の世界である。
何かをきっかけに結果を出せば、社内での視線と待遇がどんどん変わっていき、チャンスは増え、収入面でも大きく稼ぐことができるのだが、大半の人間は結果が出る前に諦めて去って行ってしまう。それが売買仲介である。

1、不動産売買仲介営業マンの一日スケジュール



売買仲介営業マンの具体的な一日(暇バージョン)
8:00  出社
~8:30 清掃
~9:00 客からのメールチェック
9:00 朝礼&打合せ&反響振り分け(お客様からの問い合わせをどの営業マンが担当するか)&管理職から詰められる(月初は先月の売上について言及され、月末は今月の売上について言及され詰められる)
~10:00 ポスティングや撮影の下準備&反響対応
~11:00 他社物件の広告掲載承諾業務と撮影のための手配
11:00~13:00 スーモや自社サイト等に掲載する広告用物件の写真撮影
~13:30 昼食&休憩
~15:00 ひたすらポスティング&電柱チラシ&捨て看板
~16:00 新着の自社預かり物件や案内予定の物件の下見
~17:30 ひたすらポスティング&電柱チラシ&捨て看板
17:30 帰社
~18:00 広告用に撮影してきた物件の入力作業&上司から詰められる(今日一日の過ごし方と明日の予定が入っていないことについて詰められる)
18:00~20:00 サラリーマンが捕まり始めるゴールデンタイムのため、自分の担当する客や、過去会社に問い合わせがあった客、また独自リストなどにひたすら電話してアポ取り&見込みづくり
20:00~21:00 夜遅いため電話は控えてメールにて追客
~22:00 明日ご案内予定のお客様のための資料作り
22:00 仕事終了

売買仲介営業マンの具体的な一日(忙しいバージョン)
8:00 出社
~8:30 清掃
~9:00 今日の案内準備&契約準備
9:00 朝礼&打合せ&反響振り分け(お客様からの問い合わせをどの営業マンが担当するか)&管理職から詰められる
10:00 お客様Aと物件現地にて待ち合わせ
~10:30 お客様Aの物件ご案内が終わって現地解散→上司に電話報告し詰められる(主に客へのヒアリング不足や、次のアポが取れていないこと等について詰められる)
11:00 帰社→今度は管理職に詰められる
11:00~12:00 契約準備と夕方からの案内準備
12:00 お客様B(売主)お客様C(買主)が来店
12:00~14:30 お客様BCの重要事項説明&ご契約
~15:00 契約後の書類雑務処理&契約の段取りが悪くミスがあり管理職に詰められる
16:00 お客様Dと物件最寄り駅にて待ち合わせ
16:00~17:30 お客様Dを車で3物件ご案内終了→現地解散
~18:00 上司に案内後の報告をして詰められる&さっき反響が入ったのでお前が対応しろという指示を受け次の現地へ向かう。
18:30 お客様Eと現地にて待ち合わせ
18:30~19:30 お客様Eの物件見学終了→明日のアポを取って現地解散
~20:15 会社に戻りながら上司に案内の報告をして詰められる(八つ当たり)
20:15 帰社→管理職に案内の報告を求められ、上司も一緒に詰められる(八つ当たりと今日の契約の段取りミスの件をぶり返され詰められる)
~22:00 反響対応や、優先順位の高い自分のお客様の追客やメール対応
~23:00 決済に向けた準備&明日の案内の資料準備
23:00 仕事終了→先輩社員に飲みに誘われる
23:00~24:30 先輩社員と飲み
~1:30 帰宅

2、売買仲介は結果が全ての実力主義の世界(仕事内容)

不動産売買仲介の仕事内容としては大きく分けて5つ

①常に見込み作りからは逃げられない(集客活動)
新人もベテラン社員も自分のお客様を増やすための集客活動をし続けなければいけない。自社HPやポータルサイトからのお問い合わせが増えるように物件を撮影したり、物件情報入力をしたりする必要がある。
新人の場合は広告費をかけた反響客をすぐに任せてもらうことはできないため、ポスティングや現地販売(オープンハウス)といった営業活動で自分の担当できる客を増やしていく必要がある。

②お客様を物件にご案内し、良い提案をして契約してもらうこと(営業力)
例えばエリア、予算、広さ、またマンションなのか戸建てなのか、土地から建てたいのかなど、お客様が探している物件の条件は全て違う。客が希望する物件の条件は理想が高すぎることが多いため、時には条件の悪い物件をわざと目で見せて現実をわからせてやる必要もあったりする。
客の言いなりになっていては数字は出せないのが売買仲介だ。
お客様が物件を買いたい動機と時期についてよく見極めて把握し、優先順位をつけて営業活動をしないといつまでも数字を出すことはできない。
一生に一度とも言われる高額な不動産の購入をすぐに決める人は少なく、人によっては半年~3年ほど物件探しに時間がかかる人もいる。
お客様から一生に一度の不動産探しのパートナーとして信頼され気に入られ、選び続けてもらう必要があるのだ。

③不動産のプロとして不動産の勉強をし続ける必要がある
客は不動産に関することならなんでも営業マンに質問をしてくる。不動産にかかる税金や住宅ローン控除、親からの資金贈与非課税制度等、税金の知識は複雑だし、減税制度や税金の特例はキリがない。新人なので詳しいことはわかりませんという態度では他の会社の営業マンに簡単に切り替えられてしまうのが不動産売買の世界だ。
急に連絡がとれなくなったり、「物件探すの中止してます」「やっぱ探すのやめました」といった連絡が来たときは、客が違う営業マンに切り替えてしまっている証拠だ。
物件近くの小学校区やスーパーや周辺相場、また今後の不動産相場の見通しなども雑談を通じて質問されることは多く、営業マンは客から試される機会は多い

④不動産調査、契約業務、売主と買主の仲介人としての役割
お客様から申込書をもらい、売主様の承諾が取れたら契約日までに契約する物件の不動産調査をする必要がある。ここでミスをすると後で損害賠償で裁判などにもなりうる重要な場面である。役所や法務局へ行って購入してもらう不動産の調査をする。販売図面の数字が間違っていたり、いい加減なことも多いため、実際に現地で前面道路や間口を測定してみたり、越境などの確認をする。
できるだけ安く物件を買いたいお客様(買主)とできるだけ高く物件を売りたい売主との間に入り、双方の譲れないライン(残債や住宅ローンを借りれる限度額や自己資金、引き渡し時期等)を把握したうえで上手に話をまとめる仲介人としてのスキルが必要だ。

⑤銀行打診や決済業務、他の士業の先生との打ち合わせ
お客様の属性や物件によって融資してくれる銀行や貸し出し条件が違ってくるため、メガバンク、信用金庫、労働金庫、ノンバンク等いろいろな銀行のローン担当者に相談する機会は多い。
決済に向けて司法書士の先生との打ち合わせや、引き渡しまでに測量を終わらせる必要があるとなれば測量士の先生と打ち合わせもする。相続がからむ物件であれば弁護士とのやり取りも必要だ。営業マンが主導して売主、買主、測量士、司法書士、弁護士などをコントロールしてスケジュールを組んでいく必要があるのだ。

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